特定技能1号の外国人を受け入れると、会社に「支援」の義務がつきます。やることは10項目と決まっていて、会社はそれを最後までやりきらなければなりません。この支援を、会社の代わりにやってくれるのが登録支援機関です。

だから登録支援機関の話が出てくるのは、特定技能1号を受け入れるときだけです。2号だけを受け入れるなら、支援の義務がないので登録支援機関も要りません。

道は3つ|自社でやる・一部だけ外に出す・全部外に出す

そして①自社でやる・②一部だけ外に出す は、条件を満たした会社しか選べません。満たせない場合は③全部外に出す の1つだけです。

この話が出てくるのは、特定技能1号を受け入れるときだけ特定技能1号を受け入れる会社に「支援」の義務がつきますやることは10項目と決まっている特定技能2号だけを受け入れる支援の義務はありません登録支援機関も要りませんその支援を、誰がやるか自社でやる自社支援社内の人がやる委託費はかからない条件あり一部だけ外に出す自社支援+一部委託通訳だけ、面談だけ残りは社内の人がやる条件あり全部外に出す登録支援機関に委託まるごとまかせる月2〜3万円/人条件なし①自社でやる・②一部だけ外に出す は、条件を満たしていないと選べません。満たせない場合は③全部外に出す だけです

この記事は、この3つの道を選ぶために書きました。読みたいところから読んでください。

登録支援機関とは|国に登録して、この支援を引き受けている会社のこと

業種でも資格でもありません。出入国在留管理庁に登録して、「登録支援機関登録簿」という名簿に載っている会社のことです。

支援を引き受けるには、国の登録が要ります。登録すると名簿に載り、登録番号がもらえます。名簿は入管庁のホームページで公開されていて、誰でも見られます。2026年8月20日の時点で11,556件が載っています。

登録には期限があります。5年ごとに更新しないと、登録は切れます。また、業種の決まりはありません。行政書士事務所、社会保険労務士事務所、技能実習の監理団体、人材紹介会社、外国人を雇っている普通の会社まで、いろいろな会社が登録しています。

ですから「登録支援機関だから安心」とはなりません。11,556件の中には、自分の会社の支援をするついでに登録したところも入っています。選び方はこの記事の最後にまとめました。

名簿に載っていることなぜ見るのか
会社の名前・住所・代表者相手が誰かを確かめる
支援をする事務所の場所ここが遠いと、面談や役所への付き添いが難しくなります
支援の内容と、どうやるか対応できる言葉が分かります
登録番号と登録した日登録は5年で切れます。いつ登録したかを見ます

登録していない会社に頼むと、どうなるのか

頼むこと自体は違法ではありません。ただ、会社の扱いが変わります。

国が「この会社は支援の体制ができている」と認めてくれるのは、登録支援機関に、支援を全部まかせたときだけです。登録していない相手に頼んだ場合、この扱いは受けられません。会社は担当者を決め、言葉の準備をし、記録を残す——つまり自社でやるときと同じ用意をすることになります。

うちはどの道を選べるのか|見るのは2つだけ

会社に選択肢が3つあるとは限りません。自社でやれるかどうかは、社内の実績と人で先に決まってしまいます。

次の2つのうち、どちらか1つでも当てはまれば、①自社でやる、②一部だけ外に出す、のどちらも選べます。どちらにも当てはまらなければ、③全部外に出す、の1つだけです。

①自社でやる・②一部だけ外に出す を選べる会社かあなたの会社つぎの2つのうち、どちらか1つでも当てはまりますかA過去2年に、就労できる在留資格の外国人を受け入れた/管理した実績があるB外国人の生活相談を2年やった経験のある役員か社員が社内にいるどちらか1つで可はい①自社でやる/②一部だけ外に出す が選べますこのあと、あと5つそろえます本人が分かる言葉で支援できる支援の記録を1年以上とっておく本人を監督する立場でない担当者定期面談ができる体制過去5年、支援を怠ったことがない支援担当者いいえ③全部外に出す だけです登録支援機関に全部まかせます。費用は月2〜3万円/人。まかせている間も、支援の義務は会社に残ったままです。登録支援機関

①自社でやる・②一部だけ外に出す に進む会社は、このあと5つの用意をします。本人が分かる言葉で支援できること。支援の記録を1年以上とっておくこと。本人を監督する立場にない人を担当者にすること。定期面談ができること。そして過去5年、支援を放り出したことがないこと。

②一部だけ外に出す は、①自社でやる とまったく同じ条件が要ります

ここが一番の落とし穴です。

「通訳だけ外注」「面談だけ外注」なら、外に出した分だけ楽になりそうに見えます。ところが制度の上では、②一部だけ外に出す は ①自社でやる と同じ扱いです。国が「支援の体制ができている」と認めてくれるのは、全部まかせたときだけだからです。一部を残した会社は、その残りを自社でやれる体制を、自分で用意することになります。

②一部だけ外に出す は名前と違って、①自社でやる と同じことをします① 自社でやる支援10項目社内の人がやる支援の記録社内で保管する条件を満たした会社だけ② 一部だけ外に出す通訳・面談など外の人にたのむ残りぜんぶ社内の人がやる条件を満たした会社だけ③ 全部外に出す支援10項目登録支援機関がやる支援の記録登録支援機関が保管条件は要らない①自社でやる と ②一部だけ外に出す は同じ条件③全部外に出す だけ条件なし
① 自社でやる② 一部だけ外に出す③ 全部外に出す
選べる会社条件を満たした会社条件を満たした会社どの会社でも
担当者を置くか置く置く置かなくてよい
支援の記録会社が残す会社が残す委託先が残す
お金かからない外に出した分だけ月2〜3万円/人
向いている会社外国人を雇ってきた会社通訳だけ足りない会社初めて受け入れる会社

費用を抑えるつもりで②一部だけ外に出す を選ぶと、委託費は減っても、社内でやることは①自社でやる とほとんど変わりません。「半分だけ」という中間の道は無い、と思っておいてください。

支援って、何をすることなのか|10項目を時間の順に並べる

10項目は覚えるものではありません。「いつやることか」で4つに分ければ、自社でやれるかどうかの見当がつきます。

入国の前に1つ、入国と帰国のときに1つ、入国してすぐに3つ、そのあと働いている間ずっと続くものが5つ。この並びで見ると全体が見えます。

義務的支援10項目 ─ いつやることなのかで並べる入国の前事前ガイダンス言葉入国・帰国のとき空港の送迎入国してすぐ住まい・口座・携帯生活オリエンテーション言葉役所の手続に同行働いている間ずっと日本語を学ぶ機会相談・苦情に対応言葉日本人との交流転職の支援定期面談と通報言葉言葉=この4つだけ「本人が十分に理解できる言語」でやる決まり。残る6つに言葉の決まりはありません。

図で「言葉」の印が付いている4つだけは、本人が分かる言葉でやるという決まりがあります。残る6つに言葉の決まりはありません。「通訳がいないから自社ではできない」と言われることがありますが、言葉が要るのは10項目のうち4つです。

義務的支援10項目中身言葉の縛り
① 事前ガイダンス来日の前に、仕事の内容・給料・日本でできること・気をつけることを説明するあり
② 空港の送迎入国のときに迎えに行き、帰国のときは保安検査場まで見送る
③ 住まいと生活の契約部屋を借りるときの保証人になる、銀行口座をつくる、携帯電話を契約する、といったことを手伝う
④ 生活オリエンテーション日本での暮らし方、役所の手続、困ったときの連絡先、言葉の通じる病院、防災と緊急時、法律で守られること。この6つを説明するあり
⑤ 役所の手続への付き添い住民登録や社会保険などの手続に、必要に応じて付き添って書類を手伝う
⑥ 日本語を学ぶ機会をつくる日本語教室を案内する、教材を教えるなど。教えることまでは義務ではありません
⑦ 相談・苦情を聞く相談されたらすぐ応じて、助言する。必要なら役所の窓口を案内して付き添うあり
⑧ 日本人との交流を手伝う地域の行事やお祭りを案内する、参加を手伝う
⑨ 転職の手伝い会社の都合でやめてもらうときに、次の働き先を探す手伝いをする
⑩ 定期面談と通報担当者が本人と上司の両方に面談する。働かせ方に法律違反があると分かったら、労働基準監督署などに知らせるあり

時間と回数が決まっているものが3つあります

この3つは、短く済ませると「ちゃんとやった」といえません。

項目決まっている量足りないとどうなるか
事前ガイダンス3時間くらい1時間より短いと不可
生活オリエンテーション8時間以上4時間より短いと不可
定期面談3か月に1回以上本人と上司の両方に行う

①自社でやる を選ぶとき、実際に詰まるのは3か所です

10項目を並べると多く見えますが、社内の人手でこなせるものと、外の力が要るものに分かれます。

社内の人でこなせるもの外の力が要りやすいもの
空港の送迎(車を出せば済む)事前ガイダンス(言葉・3時間)
部屋・銀行口座・携帯の契約の付き添い生活オリエンテーション(言葉・8時間)
役所の手続への付き添い相談・苦情を聞く(言葉・いつ来るか分からない)
日本語教室や地域行事の案内定期面談(言葉・3か月に1回・記録を残す)
会社都合でやめてもらうときの転職の手伝い

つまり詰まるのは、①言葉 ②いつ来るか分からない相談への待ちかまえ ③記録づくりの3か所です。①は通訳を個人にお願いしても構いませんし、入管庁が9か国語+英語の書式と、17言語の説明動画を無料で出しています。②と③は、担当者を決めて社内の仕事として時間をとれるかどうかです。

10項目の外に、自社でやるとつらいところが2つあります

ここは制度の話ではなく、やってみると効いてくるところです。

1つめは人を集めること。求人は支援10項目に入っていません。それでも、辞めた人の代わりをどう探すか、来年もう1人増やせるか、という話は必ず出ます。登録支援機関の多くは職業紹介の許可も持っていて、求人の相談まで受けられます。①自社でやる を選ぶなら、募集の経路は自分で持つことになります。

2つめはトラブルが起きたときに、母国側へ手が届くかどうか。本人が急に来なくなった、家族に何かあったらしい、母国で進めてもらう手続がある——こういう場面は、日本にいる人だけでは動かせません。

手が届く範囲が違います ─ 日本の中と、母国日本の中でできること会社でも、登録支援機関でも動けます通訳をつけて話を聞く役所の手続に付き添う住まいを用意する次の働き先を探す母国でないと動かせないこと送り出し機関の出番です家族に事情を確かめる本人を説得してもらう母国側の手続を進める帰国したあとの話をする登録支援機関の多くは、母国の送り出し機関と契約しています③全部外に出す なら、母国側のフォローがついてきます。①自社でやる なら、ここは自分でつなぐことになります。

登録支援機関の多くは、母国の送り出し機関と契約しています。だから、家族に事情を確かめてもらう、本人を母国の言葉で説得してもらう、といった動きができます。③全部外に出す を選ぶと、ここが一緒についてきます。①自社でやる 場合は、送り出し機関との付き合いを自分で作ることになります。

自社でやるとつらいところ③全部外に出す だとどうなるか
次の人をどう探すか(求人)職業紹介の許可を持つ登録支援機関が多く、求人の相談もできます
急に来なくなったときの捜索・説得送り出し機関を通して、母国の家族から働きかけてもらえます
母国側で進める手続送り出し機関が現地で動きます
本人の家族の事情を確かめる同じ言葉で、現地の時間帯に連絡がとれます

もちろん、どの登録支援機関でもこうなるとは限りません。契約する前に「職業紹介の許可はありますか」「母国の送り出し機関とつながっていますか」と聞いてみてください。

「本人が分かる言葉」は、母国語でなくてかまいません

決まりは「本人が十分に理解できる言葉」であって、母国語とは書かれていません。中身をもれなく分かってもらえる言葉ならよく、翻訳機を使うことも認められています。ただ、込み入った相談や苦情のときは、やはり通訳の人が要ります。

通訳に資格は要りません。個人にお願いしても構いません。ただし同じ職場で働いている特定技能の外国人に通訳役を頼むのは避けてください。本人と会社の間に立つ役なので、同じ職場の人では立場が合いません。

全部外に出すと、いくらかかるのか|相場は1人あたり月2〜3万円

金額そのものより、内訳を出してくれるかどうかで業者は選べます。内訳を出さないのは、業者の側の決まり違反だからです。

入管庁の調査では、支援を全部まかせたときの費用は1人あたり月に平均28,386円。1.5万円から3万円までにおよそ7割が入り、いちばん多いのは2万円から2.5万円です。3万円以下がおよそ9割を占めます。

1人あたりの月額割合の目安
1.5万円より安いおよそ2割
1.5万円〜3万円71.8%(いちばん多いのは2万〜2.5万円)
3万円より高いおよそ1割
平均28,386円

月額なので、人数と年数を掛けると金額が見えてきます。特定技能1号は5年まで働けるので、長い付き合いになります。

受け入れる人数1年間3年間5年間
1人約34万円約102万円約170万円
3人約102万円約306万円約511万円
5人約170万円約511万円約851万円

平均額で計算した目安です。3人を5年なら、委託費だけで500万円を超えます。①自社でやる を選ぶ価値があるかどうかは、この金額と、担当者を置く手間を見比べて決めることになります。

お金は誰が払うのか|ぜんぶ会社持ち、ではありません

お金は誰が払うのか ─ ぜんぶ会社持ち、ではありません会社が必ず持つ4つの場面の通訳費入国・帰国の送迎の交通費登録支援機関への委託費本人に持たせてよい住まいの家賃などの実費(必要な限度まで)光熱費・食費など本人に持たせてはいけない支援そのものにかかる費用給料から差し引くのはアウト登録支援機関なら登録拒否そして「一式いくら」の見積書は、業者の側の決まり違反です支援委託費一式〇〇,〇〇〇円内訳を示さないと登録拒否(内訳の例)事前ガイダンス〇,〇〇〇生活の相談対応〇,〇〇〇定期面談・記録〇,〇〇〇届出書類の作成〇,〇〇〇通訳の手配〇,〇〇〇内訳が出せる業者を選ぶ見積書に「一式」しか書かない業者は、そもそも登録の条件を満たしていません。

会社が必ず払うのは、4つの場面の通訳代、入国と帰国のときの送迎の交通費、そして委託費です。一方で、住まいの家賃などの実費は、必要な分だけ本人に払ってもらってかまいません。「何もかも会社持ち」ではありません。

やってはいけないのは、支援そのものにかかるお金を本人に払わせることです。委託費を給料から引くような形は、業者の側が登録を失う話になります。

委託費のほかに、会社が出すお金があります

月2〜3万円は支援の委託費です。これとは別に、会社が持つと決まっているお金があります。予算を立てるときは、委託費だけで見ないでください。

会社が持つと決まっているものひとこと
4つの場面(事前ガイダンス・生活オリエンテーション・相談苦情・定期面談)の通訳代言葉の縛りがある4項目
入国のときの出迎えと、帰国のときの見送りの交通費送迎そのものが義務
本人が払えないときの、帰国の旅費見落とされがち。契約が終わったあとの話です
支援そのものにかかるお金本人に払わせてはいけません

「一式いくら」の見積書は、業者の側の決まり違反です

支援を委託する契約を結ぶとき、費用の額と、その内訳を示さない業者は登録を断られます。つまり内訳を出すのは業者の義務です。

見積書に「支援委託費 一式」としか書いていなくても、遠慮する必要はありません。「内訳をください」と言って出てこないなら、その業者はそもそも登録の条件を満たしていない、ということになります。内訳が出れば、あとで①自社でやる に切り替えるときに「どの作業にいくら払っていたか」が分かります。

外に出しても、やってくれないこと|契約書に書かないと誰もやりません

もめるのは、10項目の中身ではなく、10項目のすぐ外側です。

10項目は、委託先が当然にやることです。では10項目に入っていないことは誰がやるのか。契約書に書いていなければ、誰もやりません。会社が「当然やってくれると思っていた」と言い、委託先が「それは義務の外です」と答える。この食い違いは、たいてい次の5つで起きます。

委託しても、これはやってくれません契約書に書かなくてもやる=10項目に入っていること空港まで迎えに行く部屋を借りるとき保証人になる市役所の手続についていく相談・苦情を聞く3か月ごとに面談する契約書に書かないと誰もやらない=10項目の外にあること病院に付き添う義務は「かかれる病院を教える」まで日本語を教える・授業料を出す義務は「学ぶ機会をつくる」まで自分から辞めた人の次を探す義務は会社都合でやめさせるときだけ随時届出を代わりに出す会社自身が14日以内に出す決まり在留期間の更新申請をする支援10項目とは別の話

とくに多い誤解が病院です。決まっているのは言葉の通じる病院を教えるところまで。通院の付き添いは10項目に入っていません。一方で、住民登録や社会保険などの役所の手続への付き添いは義務です。同じ「付き添い」でも扱いが違います。

転職の手伝いも同じです。義務になるのは、会社の都合でやめてもらうときだけ。本人が自分から辞めたときに次を探す義務はありません。

だから、契約の前にこれだけは聞いておいてください。どれも「やる/やらない」ではなく「いくらで、どこまでやるか」の話です。

契約の前に確かめること聞き方の例
病院への付き添い通院に付き添ってもらえますか。1回いくらですか
日本語の勉強教室の案内までですか。授業料は誰が払いますか
自分から辞めたときの対応本人が自分から辞めた場合、次の職場探しは頼めますか
夜間・休日の緊急対応夜中に事故が起きたとき、誰につながりますか
届出の書類どの届出を作ってもらえますか。会社が出すものはどれですか

届出は、会社が出すものと委託先が出すものに分かれます

全部まかせていても、会社自身が出す届出は残ります。とくに、契約や支援計画が変わったときの届出は会社が出すもので、委託先は代われません。また、1年に1回の届出は2026年4月から年1回になりました。「3か月ごとに年4回」と書いてある解説は古い情報です。

届出誰が出すかいつまでに
契約や支援計画が変わったとき会社変わってから14日以内
1年分のまとめ(受入れと支援の状況)会社4月1日〜翌3月31日の分を、翌年5月31日まで
支援の実施状況(全部まかせている場合)委託先会社を通して、翌年5月31日まで
委託先自身の登録内容が変わったとき委託先変わってから14日以内

委託先がやめたら、支援はその日から止まります

委託先が支援の仕事をやめる届出を出すと、その会社の登録は無くなります。登録が無くなれば、全部まかせていた会社は「支援の体制ができている」と認めてもらう根拠を失います。会社は急いで、次の委託先を探すか、自社でやる用意をすることになります。

だから委託先を選ぶときは、登録がいつまで有効かも見ておいてください。登録は5年で切れます。登録した日は名簿に載っています。乗り換えの手順は登録支援機関の変更の記事にまとめました。

委託先の選び方|11,556件から絞る、3つの見方

数は多くても、近くにあるとは限りません。

名簿には11,556件が載っています。選び放題に見えますが、住所には強い偏りがあります。

登録支援機関11,556件のうち、東京だけで5件に1件(2026年8月20日の登録支援機関登録簿を集計)東京都2,357件(20.4%)愛知県1,130件(9.8%)大阪府1,024件(8.9%)福岡県562件(4.9%)千葉県530件(4.6%)埼玉県467件(4.0%)神奈川県437件(3.8%)兵庫県413件(3.6%)広島県339件(2.9%)山口県86件(0.7%)上位3都府県だけで全体の4割。面談や付き添いのたびに来られる距離かどうかで絞れます

地方の会社にとっては、「面談のたびに担当者が来られるか」が現実の問題になります。テレビ電話での面談も認められていますが、部屋を借りるときや役所への付き添いは、その土地にいる人でなければ動けません。

だから見るのは3つです。①支援をする事務所がどこにあるか ②見積書に内訳があるか ③職業紹介の許可と、母国の送り出し機関とのつながりがあるか。この3つで、11,556件はかなり絞れます。

決める順番

  • 1.うちは①自社でやる・②一部だけ外に出す を選べるか ── 過去2年の受入れ実績、または生活相談の経験者が社内にいるか
  • 2.通訳を含めた体制を作れるか ── 言葉が要るのは10項目のうち4つ
  • 3.委託費と手間の、どちらを取るか ── 3人を5年なら委託費は500万円を超えます

1で止まる会社が多いので、そこから確かめてください。自分の会社で支援を回す方法は特定技能の自社支援|要件・費用・始め方にまとめています。いま委託している登録支援機関を替えたい場合は登録支援機関の変更|できる条件・乗り換えの手順・必要書類をご覧ください。

STRUCTSは山口県の登録支援機関です。支援の委託をお受けするほか、自分の会社でやってみたいという方のご相談も承っています。委託をお考えの方は外国人材雇用就労支援を、自社支援をお考えの方はお問い合わせからご連絡ください。

登録支援機関が要るのは特定技能1号のときだけです。2号にすると、支援計画も委託費もなくなります。誰が2号に上がれるのかは特定技能2号の条件と試験|11分野の実務経験・合格率を一覧にまとめました。

補足

この記事のもとになった決まり

本文では番号を省きました。根拠にした条文はこちらです。

本文で書いたこと根拠
1号を受け入れる会社に支援の義務がある入管法第2条の5第6項、第19条の22第1項
登録支援機関とは「登録を受けた者」のこと入管法第19条の27第1項、第19条の23第1項
名簿に載る事項入管法第19条の25第1項
登録は5年ごとに更新入管法第19条の23第2項
全部まかせたときだけ支援体制ありとみなす入管法第2条の5第5項
①自社でやる・②一部だけ外に出す を選べる条件基準省令第2条第2項
義務的支援10項目基準省令第3条第1項第1号イ〜ヌ
言葉の縛りは4項目基準省令第4条第3号
支援の費用を本人に払わせてはいけない施行規則第19条の21第7号
費用の内訳を示さない業者は登録できない施行規則第19条の21第8号
1年に1回の届出(翌年5月31日まで)施行規則第19条の24
登録支援機関になる側の要件入管法第19条の26第1項、施行規則第19条の21

登録支援機関になりたい方へ

この記事は委託する側に向けて書きました。登録を受ける側の要件を短く足しておきます。登録には、①過去2年間に外国人を受け入れた実績、②外国人の相談の仕事をした経験、③担当者が過去5年に2年以上、外国人の生活相談をした経験、のいずれかが要ります。このほか、行方不明者を出していないこと、支援の記録を1年以上とっておくこと、費用の内訳を示すことなどが並びます。

担当者には制限があります。委託元の会社の役員の配偶者や2親等内の親族、過去5年にその会社の役員か職員だった人は、その会社から受けた支援の責任者になれません。第三者の立場が保たれるように、という決まりです。

参考にした資料

制度は変わります。最新の内容は出入国在留管理庁の公表資料をご確認ください。個別に認められるかどうかは入管が判断しますので、実際の手続きでは管轄の地方出入国在留管理局にご確認ください。

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