必要書類は3つの表に分かれます|本人・会社・分野
試験に受かっただけでは2号になりません。会社が在留資格変更許可申請を出して、許可が下りて初めて2号です。
省略できない8点|本人の書類(第1表)
| 必要書類 | 様式 |
|---|---|
| 提出書類一覧表(表紙) | 第1表〜第3表 |
| 在留資格変更許可申請書 | 別記第30号様式 |
| 写真 縦4cm×横3cm | 6か月以内・裏に氏名 |
| 特定技能雇用契約書の写し | 第1-5号 |
| 雇用条件書の写し | 第1-6号 |
| 賃金の支払の写し | 第1-6号別紙 |
| 業務内容に関する誓約書 | 第1-32号 |
| 健康診断個人票と申告書 | 第1-3号・同別紙 |
雇用契約書・雇用条件書・賃金の支払・誓約書の4つは、本人の署名と、本人が十分に理解できる言語での記載が要ります。日本語だけで作って出すと差し戻されます。
場合によって出すもの|本人の書類(第1表の残り)
- 報酬に関する説明書(第1-4号)と賃金規程の写し
- 雇用の経緯に係る説明書(第1-16号)と、職業紹介事業者の画面の印刷
- 個人住民税の納税証明書・課税証明書・源泉徴収票の写し
- 医療保険の資格情報、国民健康保険料の納付証明書
- 年金の被保険者記録照会回答票、国民年金保険料の領収証書の写し
- 公的義務履行に関する誓約書(第1-26号)、技能移転に係る申告書(第1-10号)
- 1年単位の変形労働時間制を採っている場合は、年間カレンダーと協定書の写し
- 複数人を同時に申請する場合は申請人名簿
報酬に関する説明書と雇用の経緯に係る説明書は、同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている会社なら省けます。税と保険の証明は、過去1年以内の在留諸申請で出していて内容が変わっていなければ省けます。
会社の書類(第2表)と、分野の書類(第3表)
法人の場合、会社側は8点です。特定技能所属機関概要書(第1-11-1号)、登記事項証明書、役員の住民票の写し、役員に関する誓約書(第1-23号)、労働保険料等納付証明書、社会保険料の納入状況、納税証明書(その3)、直近2年度分の法人住民税の納税証明書です。
同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている会社は、この8点を出さなくて構いません。また、一定の条件を満たす会社は「第2表の1」というもっと簡単な表を使えます(条件にオンライン申請が入っているので後で触れます)。第3表は分野ごとの誓約書などで、1〜11のうち自分の分野の1つを使います。
- 第1-32号の誓約書 ── 2026年8月20日から増えたもの
- 手数料 ── 9月30日と10月1日で大きく変わります
- 誰が出しに行くのか ── 取次とオンライン申請
- 書類を省いている会社は紙に戻せません
- 消えるもの、残るもの ── 支援と届出
- 家族を呼べるようになります ── ただし働けるビザではありません
- 決めておいたほうがいいこと
第1-32号の誓約書|「誰を指導するのか」を名前で書く書類
2号の仕事が、技能実習生や1号の仕事とどう違うのかを、会社が書いて誓約します。2026年8月20日以降の申請から必要になりました。
2号は「複数の作業員を指導する」「工程を管理する」水準の在留資格として決められています。それなのに実際には1号と同じ作業をしている例があるため、申請のときに確認することにした、というのが入管庁の説明です。
つまり「班長として指導します」と書くなら、現場での立場も、指示の出し方も、そのとおりにしておく必要があります。書類を仕事に合わせるのではなく、仕事のほうを先に決める話です。
なお入管庁のページには、この様式について「現在、指導対象者の考え方を含め、内容の見直しを検討しております」と注記が付いています。申請の直前に様式一覧を見直してください。
手数料|9月30日までなら6,000円、10月1日からは在留期間3年で64,000円
申請が受け付けられた日で額が決まります。2026年9月30日までに受け付けられれば、許可が10月以降になっても改定前の額です。
10月1日からは、許可される在留期間ごとに額が変わる方式になります。特定技能2号の在留期間は3年・2年・1年・6月のいずれかなので、次のどれかに当たります。
| 許可される在留期間 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 6月(6月超1年未満の区分) | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 2年(1年超3年未満の区分) | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年(3年以上5年未満の区分) | 64,000円 | 56,000円 |
どの在留期間が付くかは、申請の時点では分かりません。3年が付けば64,000円、1年なら33,000円です。改定前は在留期間にかかわらず6,000円(オンライン5,500円)でしたから、同じ手続きで額が5倍から10倍になります。
オンライン申請は、コンビニ決済か銀行決済だけになります。収入印紙では納められず、決済手数料も別にかかります。なお、永住許可の手数料も10,000円から200,000円に変わります。
標準処理期間は1か月から2か月です。9月中に間に合わせたい申請があるなら、書類の不足で受け付けてもらえない事態のほうが痛手になります。
誰が出しに行くのか|取次の資格と、オンライン申請の利用申出
在留諸申請は本人が入管へ出頭するのが原則です。会社が代わりに出すには、職員が申請等取次者としての承認を受ける必要があります。
取次者は「人」に出るが、取り次げる相手は会社で決まる
承認を受けた職員が取り次げる相手は、次のとおりです。
- その機関に受け入れられている(受け入れようとする)外国人
- その外国人の扶養を受けて同居する配偶者・子
- 監理団体の許可を受けている場合は、実習監理する技能実習生
- 登録支援機関の登録を受けている場合は、支援の全部を委託されている1号特定技能外国人
ここに2号は入りません。2号は支援の対象外で、委託契約が存在しないためです。他社の2号を代わりに出せるのは、弁護士・行政書士か、その会社の職員が自分で取次の承認を受けた場合になります。
承認の申出に要るのは、申請等取次申出書・写真2葉・経歴書・在職証明書・登記事項証明書などです。原則は入管の研修会を受けた証明(発行から3年以内)ですが、同じ会社にすでに取次者がいて実績があれば、その人から指導を受けたことを説明する文書で代えられます。
オンライン申請は、事前に利用申出をして承認を受けてから
利用者登録をして利用者IDを取り、そのうえで利用申出をして承認を受けないと使えません。申請等取次者証明書の写し・在職証明書・誓約書などを出します。
- システムの利用料金はかかりません(払うのは在留申請の手数料だけ)
- 登録支援機関としてオンライン代行をするなら、依頼も誓約書も法人ごと
- 在留期限の最終日は、オンライン申請ができない(窓口に行くことになります)
- 弁護士・行政書士以外が業として手数料を得て自ら入力すると、弁護士法違反または行政書士法違反となることがある、という注意喚起が出ています
会社の書類を省いている会社は、紙に戻せません
これが見落とされます。会社の書類をほとんど出さずに済む枠を使っているなら、その前提に「オンラインで申請していること」が入っています。
第2表には1・2・3の3種類があり、そのうち第2表の1は、会社の書類8点をほぼ全部省ける枠です。この枠の対象になるのは、次の条件を満たす会社です。
- 過去3年間に指導勧告書の交付や改善命令処分を受けていないこと
- 各種届出を電子届出で行っていること
- 在留諸申請をオンラインで行ったこと
- 上場企業・イノベーション創出企業・一定の条件を満たす企業等・前年の源泉徴収税額が1,000万円以上・特定技能所属機関として3年間の継続した受入れ実績があり過去3年間に債務超過でない法人、のいずれかに当たること
この枠を使うときに出すのが、書類省略に当たっての誓約書(参考様式第1-29号)です。この様式には、誓約が虚偽だったり誓約に反したりした場合は、入管法令に関し不正または著しい不当な行為をしたものとして5年間の受入れができなくなる、と書かれています。
紙で出すこと自体を禁じる規定はありません。ただ、この枠を使った以上、次も紙で出せば前提が外れます。会社の書類8点を毎回出す側に戻るか、オンラインで通すか、どちらかになります。
もう1つ。オンライン申請の利用申出の誓約書には、継続して使うなら3年に一度の定期報告を行うこと、という項目があります。これを守らないと、利用の停止か利用申出の承認の抹消の対象になります。申出をしたきり報告を忘れている会社は、ここを確かめてください。
消えるもの、残るもの|支援は終わり、届出は続きます
2号は支援の対象外です。支援計画も、義務的支援の10項目も、登録支援機関への委託費も、その人の分については無くなります。
消えるのは費用だけではありません。支援計画の変更や支援委託契約の届出も要らなくなります。1人あたり月2〜3万円が相場の委託費が止まるので、長く働いてもらうほど効いてきます。
一方で、受入れ機関としての義務は続きます。受入れ困難の届出は事由が生じた日から14日以内、定期届出は4月1日から翌年3月31日までを翌年の5月31日までに出します。2026年4月1日から定期届出のルールが変わっているので、今年は中身を確認しておいたほうが安全です。
支援の全部を登録支援機関に委託していた会社が、2号への移行を機に自社支援へ切り替えるかを考えることもあります。要件は特定技能の自社支援|要件・必要書類・切り替えにまとめています。
家族を呼べるようになります|配偶者と子。ただし働けるビザではありません
1号では基本的に認められない家族の帯同が、2号では要件を満たせば認められます。
家族の在留資格は「家族滞在」です。該当するのは、扶養を受ける配偶者または子です。親や兄弟姉妹は、この在留資格の条文に書かれていません。
扶養できるだけの収入があるかを見られるので、本人の報酬や課税・納税の証明が要ります。家族の申請は本人の在留資格変更とは別の手続きなので、2号の許可が下りてから動くことになります。
呼んだ家族は、そのままでは働けません
「家族滞在」は働けるビザではありません。ここは思い違いが多いところです。
働くには、資格外活動許可を別に取ります。1週について28時間以内なら包括許可で、出すのは申請書だけです。それを超える働き方は個別許可になり、活動内容・活動時間・報酬を説明する文書が要ります。許可申請の手数料はかかりません。
ただし、フルタイムで雇いたいなら家族滞在のままでは足りません。入管庁は、活動内容や契約内容からみて在留目的が実質的に変更されていると判断される場合は、在留資格変更許可の手続をとることが必要だとしています。技術・人文知識・国際業務など、その仕事に合う在留資格へ変える話になります。風俗営業などに従事する活動は、資格外活動としては認められません。
子どもは学校に通えます
公立の小中学校は、日本人の児童生徒と同じように無償で受け入れられます。
文部科学省は、外国人の子の保護者に就学義務はないとしたうえで、公立の義務教育諸学校へ就学を希望する場合は日本人児童生徒と同様に無償で受け入れている、と説明しています。教育委員会は住民基本台帳の情報に基づいて就学案内を通知することが適当とされ、通学区域の学校に受入体制がない場合は、体制のある学校への通学を認めるなど柔軟な対応が適当だとも書かれています。
高校については、この資料に記載がありません。各都道府県の入学者選抜の扱いになるので、住んでいる県の教育委員会に確かめてください。
決めておいたほうがいいこと|手数料の負担と、賃金の見直し
入管の資料で決められていないことが2つあります。会社が先に決めておく話です。
手数料を会社と本人のどちらが払うか
在留資格変更の手数料を誰が負担するかは、入管庁の資料では決められていません。会社と本人のどちらでも構わない、というのが現状です。
これまでは6,000円だったので、その場で決めても揉めませんでした。10月からは64,000円になり得ます。雇用契約書や社内規程に書いていない会社は、在留期間の更新のたびに同じ話になるので、いま決めておくほうが早いです。
2号になったときの賃金をどうするか
2号になったから賃金が上がる、という定めは入管庁の資料には見当たりません。報酬が日本人と同等以上であることは1号のときから求められている要件で、そこは変わりません。
ただ、第1-32号の誓約書で「複数の作業員を指導する」と書く以上、仕事の中身は1号のときと変わっているはずです。書いた内容と実際が合っているかは後から見られます。業務内容を変えるなら、雇用条件も一緒に見直しておくほうが筋が通ります。
退職しても在留期間は残ります。ただし3か月で効いてきます
長い在留期間で許可を受けた人が会社を辞めても、在留期間の満了日はそのままです。期間の進みを止める仕組みは、入管庁の資料では確認できません。
効いてくるのは2つです。1つは、その在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っていない場合、在留資格の取消しの対象になることです(正当な理由がある場合を除きます)。取消しになると、30日を上限に出国のための期間が指定されます。
もう1つは、所属機関を変えるときは在留資格変更許可申請が必要だということです。つまり長い在留期間を取っても、転職すれば申請をやり直すことになり、手数料も改めてかかります。「長く取っておけば手数料が浮く」とは言い切れません。
なお特定技能2号には、1号のような通算5年の上限がありません。在留期間が進むこと自体を気にする必要は、1号のときほどはありません。
期限までに書類が揃わないとき
在留期間の満了日までに2号の変更申請ができない合理的な理由があるときは、2号で就労を予定している受入れ機関で働きながら準備できるよう、「特定活動(6月・就労可)」への変更が用意されています。
ただし、この特定活動で在留中に受入れ機関を変えて再度この特定活動に変更することは、やむを得ない事情がある場合を除いて原則認められません。更新も、やむを得ない事情があると認められる場合に1回限りです。入管庁自身が、この申請が増えて審査期間の長期化につながっているとして、できる限り直接2号の変更申請をするよう求めています。
建設分野は国土交通省の手続も見ておく
建設分野は、入管の申請とは別に、国土交通省の建設特定技能受入計画があります。計画の記載事項に変更があるときは、変更申請または変更届出が必要です。どちらに当たるかは変更する項目によって分かれるので、国土交通省の申請の手引きで確認してください。
2号への移行や自社支援の切り替えについては、外国人材雇用就労支援のページにまとめています。
補足
特定技能1号と2号の違い
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 在留期間 | 3年以内・通算5年まで | 3年・2年・1年・6月 |
| 受入れ分野 | 16分野 | 11分野 |
| 日本語試験 | 必要 | 不要(漁業・外食はN3) |
| 支援 | 受入れ機関か登録支援機関 | 対象外 |
| 家族の帯同 | 基本的に認めない | 配偶者と子(要件あり) |
| 分野別の書類 | 第3表の1〜17 | 第3表の1〜11 |
2号で受け入れられないのは、介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の5分野です。工業製品製造業は、機械金属加工・電気電子機器組立て・金属表面処理の業務区分だけが2号の対象です。
この記事の数字の出どころ
- 手数料の改定=改正入管法施行令第25条第1項。2026年9月30日までに受け付けられた申請は改定前の額です
- 第1-32号の誓約書=令和8年8月5日付の入管庁の文書で、8月20日以降の在留諸申請から提出が求められています
- 在留期間・家族滞在の範囲=在留資格「特定技能」および「家族滞在」の該当活動の記載
- 定期届出の対象期間と提出期限=特定技能所属機関・登録支援機関による届出のページ
- 取次の範囲=申請等取次制度の概要(令和7年10月)と「受入れ機関等の職員の方」のページ
- 3か月で取消しの対象になること=入管法第22条の4第1項第6号
- 書類を省ける枠の対象要件=提出書類一覧表の第2表の1の注記。5年間受け入れられなくなることは、参考様式第1-29号の様式本文の記載
- 資格外活動の28時間=「家族滞在」の在留資格に係る資格外活動許可についてのページ
- 子どもの就学=文部科学省の就学事務Q&A「外国人の子等の就学に関する手続について」
内容は2026年9月時点のものです。手数料と様式はどちらも改定が続いているので、申請の直前に出入国在留管理庁のページで最新の額と様式を確認してください。